ブライドルレザーについて
slim BRIDLEにて採用したブライドルレザーの特徴について、解説させていただきます。
ブライドルレザーとは何か
ブライドルレザーは「馬の手綱」などの、丈夫で壊れにくい製品のために作られた革です。
一般的に「高級レザー」と言われるイタリアレザーや国産レザーよりもずっと高価です。そのため、高価格帯の革製品で採用される素材となります。
世界中の革の製造会社（タンナー）がブライドルレザーを作っており、それぞれに特徴があります。
様々なタンナーのブライドルレザーを取寄せ、革の表情や硬さ、断面の美しさ、使ったときの変化などを検証し、製品にふさわしいブライドルレザーを採用しました。
ブライドルレザーの特徴
イタリアの著名なオイルレザー（エルバマット、ミネルバなど）より、硬くてハリがあります。このハリ感によって、小物を仕立てたときも、キリッと引き締まる高級感を生み出してくれます。
ツルリと、キュッとした質感です。
slimに最適な特性も決め手でした。薄くしても適度なハリがあり、それでいてしなやかに曲がります。
slimは90度くらいに開いて使います。適度なハリ感があると、持ちやすくて操作しやすいのです。
タンニンを含む革のため、革の断面（コバ）を磨くことで光沢が出ます。高い革を使うだけでなく、手間をかけることで、素材の良さを活かした美しさを引き出しています。
ブライドルレザーの変化について
ブライドルレザーは変化する革です。
表面に白い模様が見えます。これはブルームと呼ばれる、ワックス成分です。
なお、ブルームは濃いものから薄いものまで様々です（入荷した革、それぞれに個体差がございます）。個性としてお楽しみいただきますようお願いいたします。
なお、ブルームが気になる場合、ブラシなどで強制的に落としていただけます。
ブルームは普通に使っているうちに、消えていきます。ブルームが濃い場合も、ポケットに入れて持ち運ぶと2、3日で薄くなり、1〜2週間でほぼなくなります。ブライドルレザーの色がはっきりと現れ、光沢をお楽しみいただけます。
こちらはブライドルレザーの断面です。内側にまで色が浸透するよう染色されています。
このため、引っかきなどにより、えぐれた場合もキズが目立ちにくいのも特徴です（染色されているため目立ちにくいです）。